第15回膵癌術前治療研究会

第15回膵癌術前治療研究会第15回膵癌術前治療研究会

ご挨拶

  1. HOME
  2. ご挨拶

ご挨拶

会長ご挨拶

第15回
膵癌術前治療研究会

当番世話人 庄 雅之
奈良県立医科大学消化器・総合外科学教室

この度,2020年10月10日に奈良市におきまして第15回膵癌術前治療研究会を奈良県立医科大学消化器・総合外科学教室が担当させていただきます栄誉を賜りましたこと,関係各位に心から感謝を申し上げます.

 本研究会は,東北大学教授,海野倫明代表世話人の下,最難治癌に立ち向かうべく,これまで精力的に活動をしてまいりました.当初は少人数の比較的小さな研究会でしたが,年々参加者も増え,充実した討論がなされるようになってまいりました.まさに新しく,勢いのある研究会であります.特に,昨年公表されましたPrep-02試験において,切除可能膵癌に対する術前治療の有効性を示した結果は,国内外に大きなインパクトを与えることができました.本研究会における最大の成果の一つであることは間違いありません.

 今回の研究会のテーマは「次なる課題への挑戦」といたしました.Prep-02試験では有意な結果を得ることができましたが,膵癌に対する術前治療には,エヴィデンスが少なく,様々な臨床課題が山積しております.全国の臨床現場では,膵癌患者お一人お一人の治療にあたって,まだまだ苦慮されている状況が続いているかと思います.さらなる治療成績の向上に向けて,未解決の課題を会員,参加者の皆様とともに,奈良の地で熱く討論していただきたいと思います.特に「転移性膵癌に対するConversion Surgery」,「T1/T2膵癌に対する術前治療」などを主題テーマとして取り上げて,各ご施設の臨床データをご発表いただき,それらに対する術前治療の有用性や課題について忌憚のないご討論を賜り,今後の臨床研究を含めた新たな方向性を探っていきたいと考えております.また,膵癌術前治療に関連した放射線治療,化学療法,病理,支持療法,奏効例や治療に難渋した症例報告など,幅広いご演題をご応募いただければと思います.学会ではなく,あくまで膵癌術前治療に焦点をあてた本研究会ならではの活発なご討議をいただけることを切に期待しております.

 今回の研究会開催地である奈良春日野国際フォーラムは,奈良公園の中にあり,東大寺,興福寺,正倉院,若草山など数多くの世界遺産に取り囲まれた非常に風光明媚な場所に位置しております.まさに日本人にとって心のふるさとともいえるところです.特に10月は絶好の行楽シーズン真最中でありますので,研究会の前後やご休憩の際に,是非とも古都奈良の良さをゆっくりと十分に満喫していただければ幸いです.

 参加される皆様に満足していただけるよう,奈良県立医科大学消化器・総合外科学教室一丸となって精一杯準備をしてまいります.多数のご演題ご応募と皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております.